皮膚の最も外側にある細胞の層です。ラップフィルムくらいの薄さです。ケラチン(細胞骨格タンパク)とセラミドを中心とする細胞間脂質からなります。
水分やそのほかの必要な物質が、外に出ることを防いだり、外界から微生物などが入ることから肌の内部を保護しています。NMF(天然保湿因子)もここに含まれます。
きれいな肌とは、角質層の細胞が健康な状態のことをいうのです。化粧ののりが良いですね。
化粧品成分用語辞典化粧品を選ぶ時は、化粧品成分を知ることが大事です。化粧品には危険な有害で毒性のある成分が配合されていることもあるからです。化粧品成分表示の意味を知り、安全で肌にやさしい成分(天然成分等)の化粧品を選ぶガイドとなる辞典の役割を果たしたく思います。
なお、検索を使われると目当ての化粧品成分に素早くたどり着くことができます。 |
皮膚の最も外側にある細胞の層です。ラップフィルムくらいの薄さです。ケラチン(細胞骨格タンパク)とセラミドを中心とする細胞間脂質からなります。
水分やそのほかの必要な物質が、外に出ることを防いだり、外界から微生物などが入ることから肌の内部を保護しています。NMF(天然保湿因子)もここに含まれます。
きれいな肌とは、角質層の細胞が健康な状態のことをいうのです。化粧ののりが良いですね。
化合物に水が作用して起こる分解反応のことです。加水解離ともいいます。
特に、弱酸あるいは弱塩基の塩が水に溶けて、発生したイオンが水と反応することをいいます。
有機化合物では、エステルが水と反応して酸とアルコールを生じる、タンパク質が水と反応してアミノ酸を生じるなど、有機化合物が水によって分解される反応になります。
原子状態の酸素や電子状態が不安定な酸素分子のことです。白血球の殺菌作用など多くの生理現象に関与しています。
細胞を直接的あるいは間接的に傷つけることで、老化の一因をつくります。
細胞内で作られ、生体内のほとんどの化学反応の触媒の働きをする、たんぱく質を主体とする高分子化合物です。特定の反応だけに働く特異性があります。エンザイム、エンチームともいいます。
大きく分けて、酸化還元酵素・転移酵素・加水分解酵素・脱離酵素・異性化酵素・合成酵素があります。
酒・味噌・醤油(しようゆ)などの醸造、食品製造・医薬品・化粧品などに用いられます。
紫外線(UV)は、作用の違いからA、B、Cの三種類に分けられます。
UV‐Aは波長が長く(320~400ナノメートル)、表皮のメラニン色素を参加して、日焼けを起こします。
UV‐Bは中長波(280~320ナノメートル)で、皮膚に炎症ややけどを起こします。
UV‐Cは波長が短く(280ナノメートル未満)、細胞の遺伝子を傷つけ、突然変異を起こし、ガンや老化の引き金になるとされています。今のところ、大気中のオゾン層に阻まれ、地上には届いていません。
還元の一種です。不飽和結合をもつ化合物、特に不飽和炭素結合をもつ有機化合物と水素を反応させ、その不飽和結合に水素を加えることです。
油脂への水素添加を硬化といい、食用油・石けんの原料をつくります。
石油から取れるコールタール状の「石油タール」から、分離して合成された着色料です。混合により多彩な色を作り出すことが出来、色あせしにくく安定性が高い長所があります。
メイクアップ用化粧品のほか、基礎化粧品にも色づけをするために使われ、また赤系統はカラーリングにも使われます。
成分表示では 赤色○○号、青色○○号 のように表示されます。
多くは皮膚障害の原因となることが明らかになっています。顔面黒皮症や、接触皮膚炎、紫外線による皮膚への刺激、発赤の原因になるとされ、また多くのものに発がん性が報告されています。
化粧品には83種類が使用できます。12種類が食品添加物として認めらていれます。
毒性の点から、化粧品を選ぶさいに最も注意するべき成分です。アレルギーや敏感肌の人はタール色素入りの化粧品はさけたほうが無難です。
角質層の表面を覆う皮脂膜と、内部に含まれる角質細胞間脂質、角質層の下の顆粒層に含まれる脂分は協力して皮膚を守っています。これをバリアゾーンといいます。
バリアゾーンがなんらかの原因で壊れると、外からの雑菌や有害物質が入りやすくなり、トラブルの原因になります。
角質層の表面を覆う皮脂の膜です。この膜が、皮膚をなめらかにする自然のクリームになっています。
また皮脂は、肌の表面を弱酸性にして、細菌の繁殖を抑えています。
肌に合わない化粧品を使うなどの原因で皮脂が失われると、角質層はスカスカの状態になり、乾燥します。微生物やアレルゲンが侵入しやすくなり、汗、紫外線、摩擦などの刺激を受けやすくなります。
外側から順に、表皮、真皮、皮下組織の三層から成り立ちます。
表皮はさらに外側から角質層、顆粒層、有棘層、基底層の四層にわかれています。
血液によって運ばれてきた栄養は、一番内側の基底層が受け取り、この栄養を利用して新しい皮膚が作られていきます。
真皮にはコラーゲンやヒアルロン酸など皮膚のうるおいを保つ重要な成分が含まれています。
日本化粧品工業連合会が厚生労働省の要請で命名した、全成分に使われる成分名称です。国際的に使用されている統一名称INCIコードに対応させて作成されました。
容器または包装箱など、消費者の見やすい場所に表示されます。
混合成分については、一つ一つ分けて表示しなくてはいけません。
日焼け止め指数、サンケア指数ともいいます。
SPF値は紫外線を防御する時間を表し、SPF1は、20分です。何もつけずにいる状態に比べて、同じ状態に日焼けするのに20分かかるということです。
水素イオン指数。溶液中の水素イオン濃度の表し方のひとつです。液の酸性、アルカリ性の程度を表すのに使います。
酸性でpH<7、中性でpH=7、アルカリ性ではpH>7 です。
泡安定剤とは、立てた泡を長持ちさせるための物質です。
化粧品に含まれる物質の持つ性質を保持させるための原料です。
たとえば、チオ硫酸Naは、ヘアカラーの脱色剤ですが、酸化しやすい物質を守るための安定剤としても使われます。
酸とアルコールとから水を分離し、縮合してできる化合物の総称です。加水分解の逆の現象で、自然にも起こることです。脂肪酸とグリセリンとのエステル(グリセリド)は、油脂として動植物に広く存在しています。
油に溶ける性質と水に溶ける両方の性質が多少なりともあります。つまり大なり小なり界面活性(油と水を混ぜる乳化性や洗浄性)を持っています。
比較的分子量の小さいエステルは、芳香をもつものが多く、人工果実香料の原料となります。
皮膚(角質層)をやわらかくする物質です。皮膚柔軟剤ともいいます。
薬学では刺激の緩和も意味します。
界面活性剤とは、水と油を混ぜるための物質です。
天然と合成のものがあります。合成のものは、親油基の性質により、大きく、陽イオン(カチオン)性、陰イオン(アニオン)性、両イオン性、非イオン(ノニオン)性に分けられます。刺激は陽イオン性が最も大きく、非イオン性が弱いといわれています。
・混ぜてとろりとしたクリ-ム、乳液状にするための乳化剤
・洗い流すための洗浄剤
・多種原料を混ぜる分散剤
・静電気を防ぐときには帯電防止剤 などの目的で使われます。
皮脂の膜を溶かして流すので、濃度が高すぎたり長く使うと乾燥肌になりやすい、角質のたんぱく質を変質させたり、化粧品の成分を、有効なものも有害なものも肌に浸透させやすくする、などの問題点もいわれています。
多くのメーカーが新しくより安全な界面活性剤を研究、開発しています。
◆アニオン界面活性剤
親油基が陰イオンの界面活性剤です。洗浄剤に多く使われます。シャンプ-の主成分です。
◆カチオン界面活性剤
親油基が陽イオンの界面活性剤です。
リンスの主成分です。髪のケラチンタンパクに付着して静電気を防ぎ、櫛どおりを良くします。髪や皮膚はマイナスに帯電しているので付着しやすいのです。他に殺菌剤などに用いられます。
◆ノニオン界面活性剤
非イオン性の界面活性剤です。乳化剤や可溶化剤として使用されます。起泡剤もこの種が多いです。刺激は少ないです。
◆両性界面活性剤
高いpHでは陰イオン界面活性剤、低いpHでは陽イオン界面活性剤の性質を持ちます。起泡剤、他の洗浄剤の補助として用いられます。
刺激は界面活性剤の中で一番少ないとされています。
加脂肪剤とは、脂気を増すために加える原料です。
皮膚の柔軟性を増すためにもちいられます。
加脂剤ともいいます。
造形しそのままの形を保たせる物質です。
化粧品ではネイルエナメルに柔軟性を与える目的で配合する原料などです。溶剤でもあります。
すべすべとした感触を出すための原料です。滑沢剤ともいう。
ベビーパウダーの滑剤は滑石(ケイ酸Mg)が有名です。
溶媒(水など)に溶けない原料を溶かしこむための薬品です。ノニオン活性剤が使われます。
酸素を奪うか、または水素を与える薬品です。還元剤は酸化防止剤でもあります。つまり逆が酸化剤です。
たとえば還元剤であるビタミンCはチロシナーゼ(メラニン合成酵素、酸化酵素)から酸素を奪ってメラニン合成を防ぎます。
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