たとえばクエン酸を配合するとき、クエン酸の微量な相違でpHが変ってきます。そのとき、クエン酸Naを添加するとpHがあまり違わなくなります。これをpH緩衝剤といいます。
2010年7月アーカイブ
感触をよくするための原料です。
油性クリームの脂気を抑える、粘りを与えるなどの働きをします。
→色材・着色料
基剤とは、化粧品を形作るおおもとの原料で、クリームなのかジェルかといった形や状態を決めます。
基材、主原料ともいいます。
次のように分けられます。
◆油性基剤(口紅、クリーム):油脂、ロウ、脂肪酸、エステルなど
◆水性基剤(ロ-ション、乳液):精製水、エチルアルコールなど
◆粉体基剤:タルク、カオリン
◆高分子基剤:合成ポリマー、天然高分子
◆界面活性剤(乳化剤):ステアリン酸、レシチンなど
濃度を薄め、物質が液体中に均一に混ざるようにします。
トリエタノールアミンなど。
ボディーシャンプーなどの泡立ちをよくするための原料です。
実は洗浄するために泡は必要でないものですが、泡がよく立つのは感覚的によいとされています。
アニオン界面活性剤の脂肪酸石鹸が最もよく用いられます。
水溶液中のにごり成分を吸着して透明にしたり、香水を吸着して発香剤にしたりするものです。
→金属イオン封鎖剤
化粧品の性能を阻害したり変質させたりする金属イオンを封鎖するための薬品です。石鹸のエデト酸塩が有名です。キレ-ト剤ともいいます。
タンパク凝固を起こして引き締める場合や、揮発物質をつけて皮膚を引き締める場合に用いられます。
経皮吸収促進剤とは、皮膚から吸収しやすくするための薬品です。
粉体を集めて固形おしろいを作るときなどに用いる接着剤です。
皮膚を刺激して血行を促進する物質または薬品です。刺激剤と共通することが多いです。
軽度な炎症を起こさせ血液を集めるものと思われます。育毛剤では重要な成分です。
同系の物質を混在してゼリー状にするための物質です。
ミツロウ、メトキシエチレン無水マレイン酸コポリマーなどが使われます。
コロイド状に濁った溶液にするための物質です。
スチレン・ビニルピロリドンコポリマーなどが使われます。
皮脂の分泌を抑えるための成分です。
合成した巨大分子、合成高分子のことです。合成樹脂、合成ゴム、合成セルロースなどの種類があります。
やわらかくべたつかない、腐らない、酸化しない、つけ心地がよいなどの理由から化粧品の原料として使われています。
通気性を阻害する欠点があります。
モノマー(単位分子)が多数化合されて大きな分子(高分子、ポリマー)になったものです。
樹脂、ゴム、セルロースなどがあります。
ひとくくりに「香料」と表示されますが、単独で使用されていることはまずないようです。
心理的な効果をもたらすことのほか、原料そのもののにおいを隠して使いやすくする役目もあります。
天然のものと合成のものがありますが、天然のものは高価なので、化粧品にはほとんど使われません。
化粧品に添加して、皮膚や髪がしっくりと気持ちよく収まるようにする原料です。感触改良剤ともいいます。
細胞賦活剤とは、細胞を生き生きと活性化する、と期待されている物質のことです。
代謝促進剤ともいいます。
ビタミンC、プラセンタエキスなど。
微生物を殺し、腐敗を防ぐ薬品です。特にクリーム、乳液など油性成分を含むものは腐敗しやすいのです。ひげそり後の殺菌のために、アフターシェービングローションなどにも用いられています。
細胞を殺すためのものですから、毒性は避けられません。安息香酸塩、ソルビン酸などが使われます。
周囲の酸素を積極的に自分に結合させることにより、化粧品中の油性成分の酸化を防ぎます。抗酸化剤ともいいます。
酸化した油性成分(過酸化物)には毒性があることが分かっています。色素の色あせも一種の酸化です。
トコフェロールなどが使われます。
紫外線吸収剤とは、紫外線(Ultoraviolet rey)を強く吸収して、皮膚への透過量を少なくする薬品です。
→紫外線遮蔽剤
光を遮断し、紫外線から皮膚を守るための原料です。紫外線散乱剤ともいいます。
◆顔料
金属化合物を指します。不透明な色材です。素肌を隠してカバ-します。カオリン、タルク、セリサイトなどが代表的です。退色や変色をほとんどしません。
◆色素
透明性のある色材です。メイクを美しい色に仕上げます。石油から取れるタール色素と天然色素があります。
◆レーキ
色素に金属やタンニンを結合させて半透明にした、顔料と色素の中間の色材です。
→色材・着色料
湿分(水分)を保持する働きがあるもので、化粧品に湿り気を与え、クリーム状にします。
グリセリン、ソルビトール、水溶性ラノリンなど。