キク科植物のベニバナの花から取れる、天然の赤い色素です。
昔から口紅として使われてきました。着色剤として、口紅やチーク、アイシャドウなどに配合されています。
日光や熱に安定していて、pHにも変化しにくいです。発色力が弱いので、ほかの顔料と併せて使われることが多いようです。
化粧品成分用語辞典化粧品を選ぶ時は、化粧品成分を知ることが大事です。化粧品には危険な有害で毒性のある成分が配合されていることもあるからです。化粧品成分表示の意味を知り、安全で肌にやさしい成分(天然成分等)の化粧品を選ぶガイドとなる辞典の役割を果たしたく思います。
なお、検索を使われると目当ての化粧品成分に素早くたどり着くことができます。 |
キク科植物のベニバナの花から取れる、天然の赤い色素です。
昔から口紅として使われてきました。着色剤として、口紅やチーク、アイシャドウなどに配合されています。
日光や熱に安定していて、pHにも変化しにくいです。発色力が弱いので、ほかの顔料と併せて使われることが多いようです。
ベヘニルアルコールはナタネ油から取れる脂肪族アルコールであり、高級アルコールです。
一般的にアルコールと称されるエチルアルコールとは異なり、アルコールフリーの商品にも使われています。
肌荒れ防止や頭皮ケアの為に配合されることが多い成分です。乳化安定性に優れ、乳化助剤として使われます。
また界面活性剤・リンス基剤・殺菌剤・可塑剤などの原料としてや、油剤、基剤、増粘成分、エモリエント成分、石けんの泡安定化成分として利用されています。融点が高いのでワックス分を減量でき、温度耐性の良い商品を作る事ができます。
乳液、クリーム、リンス、石ケン、口紅などに配合されています。
安全性が高く、食品にも配合される成分です。
白い粉末です。
合成のカチオン(陽イオン)界面活性剤です。別名塩化アルキルトリメチルアルミニウム。
毛髪に柔軟性を与え、静電気の帯電を防ぐ効果があります。乳化剤、柔軟剤、帯電防止剤、ヘアコンディショニング剤、毛髪化粧品基材として、シャンプー、コンディショナーなどのヘアケア製品に使われています。殺菌効果も併せ持つことから、特にフケやカユミ対策の製品に配合されています。
皮膚に対して刺激が少なく、殺菌効果があるため、にきび用の洗顔料、化粧水などにも使われています。
旧指定成分です。アレルギーの報告がある化粧品成分です。
カチオン(陽イオン)界面活性剤です。炭素数12~14のアルキルジメチルアミンに塩化ベンジルを反応させて作ります。
殺菌、抗菌力をもち、フケ、カユミを防ぐ頭髪用製品に広く使われています。消毒用の薬品にも使用され、「逆性石けん」と呼ばれます。消臭剤、リンス基剤、柔軟剤、分散剤、帯電防止剤としての働きも持ちます。
化粧水、石けん、アイローション、ヘアトニック、シャンプー、リンス、頭髪用化粧品、アフターシェービングローションなどに使われます。
白色~淡黄色の無晶性の粉末やゼラチン状の小さなかたまりで、特異なにおいがあります。毒性、皮膚刺激があることから、配合量に制限があります(ポジティブリスト)。
ペンチレングリコールは、有機物に含まれる、炭化水素と蟻酸からなる多価アルコールです。
保湿効果や抗菌作用があります。パラベンとの相乗効果があります。
油、水どちらにも溶け、溶媒として優れた特性があります。
グリセリンよりさっぱりとした感触で、感触改良剤としても配合されます。
防腐剤、保湿剤、溶剤として、クリーム、乳液、頭髪化粧品に使用されています。
無色透明の液体で、僅かに特有のにおいがあります。
極めて低刺激で、さっぱり感のある化粧品成分です。
天然にも存在しますが、化学的に合成して作ります。香料、石けん用香料の防腐剤、粘度低下剤、保留剤・溶剤として、フレグランス成分を薄めたり安定性を保たせたりするために使用します。
石けん、シャンプー、コンディショナー、フレグランス化粧品に使われます。化粧品にはごく微量の使用ですが、配合量には注意が必要です。
無色透明の、揮発性の液体です。旧指定成分です。アレルギーの報告があります。
ヤグルマギクエキスはキク科のヤグルマギクの花から得られるエキスです。
抗菌作用、消炎作用、保護作用、収れん作用、皮膚細胞の活性作用があります。肌あれ、にきび、あせもなどの肌トラブル対策や、アンチエイジングを目的に化粧品や入浴剤、化粧水、ヘアローションに使われます。
含まれる成分はアントシアン、アントシアニジン誘導体、クマリン誘導体などです。
黄褐色~褐色の液体で、わずかに特異なにおいがあります。アレルギーの報告があります。
ホエイとは牛乳を発酵させてから固形物と分離した水分のことです。乳清、もしくは乳漿ともいいます。
ヨーグルトの上部に溜まっていることのある液体がホエイです。チーズを作るときに副産物として大量に作られます。
保湿性、吸水性に優れ、また皮膚の柔軟作用、抗酸化作用、皮膚細胞の新陳代謝の促進、肌荒れ防止、美白作用があります。
主な成分は乳糖(ラクトース)ですが、他に乳酸、α-ヒドロキシ酸、各種のアミノ酸、ペプチド、ビタミン、ミネラル、多糖類などの栄養素が豊富に含まれています。
α-ヒドロキシ酸は、魚鱗癬、ドライスキン、角化症といった皮膚疾患に有効とされてきました。
アミノ酸やペプチドは肌荒れを防止したり、和らげるように働きかけ、保湿力を高める働きや 抗酸化効果があります。
また、皮膚細胞の新陳代謝(ターンオーバー)の促進を助け、メラニン色素を作るチロシナーゼの活性抑制阻害率が高いため、美白作用もありしみ・くすみを防ぎます。
ホエイの成分は母乳のそれに近く、成分構成が角質細胞の天然保湿因子NMFに近いため、肌にやさしく、自然になじんで肌を保護し、透明感のある柔らかな肌へと導きます。
主に基礎化粧品に使用されています。
ヤシ脂肪酸アルギニンは、アミノ酸系の界面活性剤です。
ヤシから採られたヤシ油脂肪酸と、塩基性アミノ酸であるアルギニンを中和してできたアミノ酸石けんです。
洗浄剤として、シャンプー 、ボディソープなどに配合されています。
ヤシ油はココヤシという植物の種から得られる固形の天然油脂です。
皮膚表面に保護膜を作り、皮膚の乾燥を防ぎます。また、毛髪をしなやかでつやのあるようにします。
クリーム、石けん、洗顔クリームやボディーソープなどの基本原料に使われます。自然派化粧品の原料としてもよく使われます。ヤシ油を使った石けんは、冷水にもよく溶け、泡立ちがよい製品になり、シャンプーなども天然のものは合成品にくらべ泡立ちがあまりよくないですが、ヤシ油を使ったものは植物油のなかでも泡立ちがよく、洗い上がりもサッパリしています。
ヤシ油から抽出された洗浄成分は、ココイルグルタミン酸Na、リンス成分になる成分は、ステアリン酸グリセリル、ヤシ油を乳化して、得られる固形の油がセタノール、というように形を変えていろいろな分野で使われ、需要も多い原料です。
酸化はしにくいですが、加水分解してにおいが発生し、劣化しやすいという問題点があります。冬季は白色~淡黄色の固体、夏季には無色~淡黄色の液体わずかに特有なにおいがあります。
ボタン科の植物のボタンの根の皮からエタノールで抽出したエキスです。アレルギーの報告がある化粧品成分です。
成分には、配糖体のぺオノール、ペオノリット、ペオノサイト、アラントインなどを含みます。
抗炎性、鎮痛、沈静作用、抗酸化作用、血行促進効果などを持ち、肌あれやアンチエイジング紫外線から肌を守る目的の化粧品に配合されています。
化粧水、乳液、クリーム、美容液、美白クリーム、基礎化粧品などに使われています。
ヤシ油脂肪酸はヤシ油を加水分解して作られる高級脂肪酸の混合物です。アルカリ剤の水酸化カリウムやトリエタノールアミン塩の状態で界面活性剤となります。
洗浄剤、油剤、石けん基剤として、シャンプー、石けん、洗顔料などの洗浄製品に使われ、また各種界面活性剤の原料として、クリーム、ローションに使用されています。
構成脂肪酸ではラウリン酸が最も多く、ついでミスチリン酸、パルミチン酸、カプリン酸が含まれています。ラウリン酸が多いため、石けんでは冷水にもよく溶けて泡立ちもよくなります。
冬季は白色~淡黄色の固体、夏季には無色~淡黄色の液体となります。アレルギーの報告があります。
ヤシ脂肪酸Kはヤシ油とカリウムを材料に作られたカリ石けんで、いわゆる純石けん成分です。別名:ヤシ油脂肪酸カリウム塩水溶液。
石けん、洗浄剤、乳化剤として使用されています。
水によく溶け、起泡力の高いことが特徴で、洗浄力に優れ、さっぱりとした洗い上がりです。
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、カプリン酸などが主な成分として含まれています。
化粧石けんやシャンプー、リンス、洗顔料などの主要成分として使用されています。
どろりとした液体です。
生分解性が高く、人体にも安全な化粧品成分です。
が、アルカリ性であるため、皮膚の敏感な人は刺激を感じるケースがあります。
クワ科植物のホップの雌花穂から取られるエキスです。香料、皮膚コンディショニング剤、沈静剤、皮膚軟化剤、滅菌剤として使われ、保湿性、収れん性、消炎、抗菌、洗浄作用があります。
また活性型男性ホルモンDHTの生成を抑え、エストラジオール(女性ホルモン)と同じ効果があり、アンチエイジングを目的にした化粧品に配合します。
収れん性、殺菌、沈静効果があるため、にきびや脂性肌用、ひきしめ用の化粧品に配合されます。過敏肌用化粧品や脱毛予防製品にも使われます。また最近、髪を黒くする効果があることがわかりました。シャンプーに入れてコシのない髪にハリを与えるという製品もあります。
化粧水、乳液、パック、基礎化粧品、ヘアトニック、シャンプー、ヘアトリートメント、浴用剤に使われます。
この化粧品成分には、有効成分にタンニン、フラボン配糖体、精油成分のフムロンなどが含まれています。
褐色~赤褐色の透明な液体で、わずかに特異なにおいがある化粧品成分です。
ユーカリエキスはエキスオーストラリア原産のフトモモ科の植物、ユーカリやその近縁種の葉から、水やBGなどで抽出されたエキスです。
収れん作用、抗菌作用、血行促進作用、消臭作用など多くの働きがあります。デオドラント製品やにきびの予防を目的にする化粧品に適しています。
化粧水、乳液、クリーム、洗顔料、クレンジング、シャンプー、リンス、入浴剤、ボディローション、デオドラント剤に使われています。
成分には、精油タンニン、レジン質などが含まれます。
淡黄褐色~褐色の透明な粘性の液体です。わずかに特異なにおいがあります。アレルギーの報告があります。
シムモンドシア科の植物、ホホバの乾燥した種子から圧搾法で得られるオイルです。
油剤、保護剤、コンディショニング剤として使われます。優れた保湿効果があり、乾燥した皮膚に油分を補ない、肌からの水分の蒸発をしっかりと防いで肌あれを予防します。一方、脂肪腺からの皮膚分泌を抑える働きがあります。にきびの治療、フケ防止に効果があります。毛髪の成長を促進するとも言われています。
皮膚への浸透性が良く、肌につけた感触はべとつかずさっぱりしています。クリームやローション、オイル状の化粧品に、感触の改良と、肌へののび、なじみを良くするために配合されます。
化粧品として乳液、クリーム、美白クリーム、パック、美容オイル、口紅、ファンデーション、頭髪用化粧品などに配合されています。
ほかの植物油脂に比べて酸化安定性があり、ほとんど腐敗しません。安全性は広く評価されています。黄色の液状のワックスで、ほぼ無臭の化粧品成分です。
ユーカリ油はオーストラリア原産のフトモモ科の植物、ユーカリノキの葉からとられたオイルです。
ユーカリの葉には芳香があります。ユーカリ油には刺激性とともに抗炎症作用、抗菌作用、血行促進作用、収れん作用があります。にきびの防止を目的とする化粧品や、デオドラント製品に適しています。
化粧水、石けん、基礎化粧品、歯磨き、デオドラント剤などに使われます。化粧品以外では貼り薬や虫除け、のど飴などに使用されています。
含まれている成分はシネオールを中心として、カンフェン、ピネン、テルピネオールなどの精油です。
アレルギーの報告があります。
エチレンを重合して作られる高分子のパラフィンです。合成ポリマーです。鉱物油に高温で溶解させるとゲルを作ります。
ゲル化剤や白濁剤、乳化安定剤、コンディショニング剤、スクラブ剤、粘り気や肌にハリを与えるための増粘剤、結合剤、皮膜形成剤として各種化粧品に配合されています。
パラフィンと同じようにほかのオイルと混合してスティックタイプの化粧品のベースを作るためにも使われます。
化粧品として乳液、クリーム、ファンデーション、シャンプー、スティックタイプ化粧品に使われます。
白色の粉末、顆粒、または粒です。アレルギーの報告がある化粧品成分です。
ユキノシタエキスはユキノシタ科植物の全草から取られたエキスです。
消炎効果、殺菌効果、活性酸素を消去する働きや美白効果があります。肌あれやにきび予防、しみや、しわなどのアンチエイジングや美白用化粧品に配合されています。
化粧水、乳液、クリーム、美容液、美白クリーム、基礎化粧品などに配合されています。
成分として、タンニンやフラボノイド、利尿効果のある無機塩などが含まれています。
赤褐色~茶褐色の液体です。特異なにおいがあります。
ユキノシタの葉は多肉で、食用にもなっています。また民間薬として腫れ物やウルシのかぶれに利くといわれています。
ドクダミ科の植物のドクダミの葉、茎から取れるエキスです。抗菌作用、利尿作用、解毒作用、強心作用などがあり、漢方や外用(生の葉をもんだり、火にあぶったり)、煎じて飲む、など薬用として使われてきました。重薬とも呼ばれています。
抗菌作用により、創傷の治療に用いられていたことから、肌荒れやにきびの予防の目的で配合されます。抗炎性、収れん性、抗脂漏性もあります。
化粧水、乳液、クリーム、美白クリーム、洗顔料、石けん、パック、メイクアップ化粧品、シャンプー、リンスなどに使われています。
成分には、クエルシトリンを含んでいます。
茶褐色~暗褐色の液体で、特異なにおいがあります。アレルギーの報告があります。
ユズエキスはミカン科の植物、ユズの実からとられたエキスです。
収れんと保湿効果が高く、肌にうるおいを与えます。ビタミンCを多く含んでいるため、美白を目的とした製品にも使われます。
化粧水、乳液、クリームなどに使われています。精油成分も多く含み、香りもよいので、芳香料としても使われ、入浴剤にもよく使われています。
トコフェノールは天然のビタミンEです。トコフェロールに対し特に天然の物をさして言います。植物油から抽出されます。
化粧用オイルやクリーム類、リップグロスなどに配合されます。また、手作り化粧品の酸化防止剤にも使えます。
ビタミンEです。
トコフェロールにはαβγδの4異性体がありますが、α体が吸収がよく、ビタミンE作用が大きいとされます。α‐トコフェロールは植物界に広く分布しています。
天然の物も使われますが、一般には合成品のdl‐α‐トコフェロールが使われています。
酸化防止剤、皮膚コンディショニング剤、保護剤、血行促進剤として使われます。
還元力が強く、脂質に対し強い抗酸化力作用を発揮します。自身が酸化することでビタミンAやビタミンCなどのの酸化を防いだり再生したりします。加齢や炎症の原因のひとつである活性酸素(フリーラジカル)を消去したり、過酸化脂質の発生を防ぎます。
また、微量で働くホルモン様物質である良性のエイコサノイドの生成を促してのアレルギー抑制効果があります。
また皮膚の血液循環を良くする働きがありくすみを改善します。肌あれを防ぎ、発毛促進にも使用されています。
アンチエイジングにたいへん有効な成分として配合されています。化粧品成分の酸化防止剤としての効果もあります。
化粧水、乳液、クリーム、ベビーローション、ローション、美白クリーム、ヘアトニック、育毛剤、デオドラント剤などに使われます。
水にはほとんど溶けず、アルコールや植物油に溶けます。黄色~黄褐色の透明な、粘性の液体で、においはありません。
dl‐α‐トコフェロールは旧指定成分です。アレルギーの報告があります。
ユリエキスはユリ科の植物、ユリの球根からとられたエキスです。
皮膚コンディショニング剤、皮膚軟化剤、滅菌剤として使われます。 保護、保湿効果、柔軟効果があり、肌あれを防ぐ製品に配合されています。
化粧水、乳液、クリーム、美容液、洗顔料、石けん、パック、メイクアップ化粧品、シャンプー、リンスなどに配合されています。
含まれている成分は色素成分のアントシアニン、酵素のオキシダーゼ、デンプンなどです。
淡黄色~黄褐色の液体です。わずかに特異なにおいがあります。アレルギーの報告があります。
ヨウ化ニンニクエキスはユリ科の植物ニンニクの鱗茎からとられたエキスに、ヨウ素やエタノールを加え、減圧、濃縮して作られたエキスです。
保湿、血行、促進、抗菌、美白などの作用があります。皮膚の機能を高める働きがあり、アンチエイジング製品や育毛料、化粧水、クリーム、パックなど基礎化粧品に配合されています。
主成分はにおい成分のアリインのヨウ素化誘導体です。暗褐色の粘性の液体で、独特のにおいがあります。アレルギーの報告があります。
化粧品成分について、わかりやすく簡潔に解説しています。化粧品のラベルに書かれている成分を、このサイトでお調べください。自分の肌や悩みに合う化粧品を選ぶときにきっと役立ちます。
なお化粧品成分用語辞典の目次は、基本的に(あいうえお順)で表示されていますが、検索すると速く目的の語句を調べることができます。
安心して、さらにきれいになるためこの化粧品成分サイトをどうぞご活用ください。
コスメ研究家 吉田聡子
葉酸はビタミンB群の一種です。植物に多く含まれています。 最初にホウレン草から抽出されました。化学的にはプロテイルグルタミン酸といいます。
皮膚細胞の正常な発育に関係していて、不足すると皮膚の再生が遅くなります。健康な肌を維持する目的で化粧品に配合されています。
化粧水、乳液、美容液、石けん、基礎化粧品、シャンプー、リンスなどに使われています。
黄色~橙黄色の結晶性の粉末で、においはありません。
ヨクイニンはイネ科の1年草の植物・ハトムギの果実から果皮と種皮を除いた種子の粉末のことです。漢方薬として古来より重宝されてきました。民間療法では「いぼとり」や「肌荒れ防止」などを目的に使われてきました。
成分として、多糖類のコイキサンA、不飽和脂肪酸エステルのコイキセノライド、アミノ酸などを含みます。
主にヨクイニンエキスとして配合されます。エキスには、血流促進、抗炎症、皮膚弾力改善、メラニン抑制などが確認されています。
また酵素の作用と加圧処理により、加水分解して得られた液を利用したり、粉末をクレイ商品に混ぜたりします。
帯褐灰白色~灰黄白色を呈し、特有の弱いにおいがあり、味はわずかに甘いです。
ミカン科植物のキハダ(オウバク)やそのほか同属植物の木の皮から取られるエキスです。
抗菌、抗酸化性、消炎作用、収れんなどの作用があります。肌を清潔に保ち、肌荒れ防止効果があります。
化粧水、乳液、アストリンゼントローションなどに使われます。
成分にはベルベリンをはじめとするアルカロイド類やフラボノイド、ステロイド類などが含まれています。
黄色~褐色の液体で、わずかに独特のにおいがあります。
オキシベンゾン‐1は別名ジヒドロキシベンゾフェノン。紫外線防御剤、紫外線吸収剤として使います。UV‐Bを主に吸収して、肌の損傷を防ぎます。
乳液、ローション、UVケア化粧品、石けん、ファンデーション、シャンプー、リンス、コンディショナー、マニキュア、エナメル除光液、オーデコロンなどに使われる化粧品成分です。
多くのUVケア化粧品には、紫外線散乱剤の微粒子酸化チタン、酸化亜鉛などと併用されています。
淡黄色の粉末(針状結晶)です。アルコールにはよく溶けますが、水にはほとんど溶けません。
旧指定成分です。環境ホルモンの指摘がありました。アレルギーの報告がある化粧品成分です。
オクチルドデカノールは、植物由来の天然油脂からつくられる高級アルコールの一種です。
優れた保湿作用が期待できます。流動パラフィンより油性が弱く、皮膚に対する感触が良く、肌に優しく、のびも良いです。刺激を抑えたり、吸収を助ける性質も持っています。
ヘアケア製品や、基礎化粧品、コスメ製品、コンディショニング剤などの油性成分として使用されています。
また乳液、保湿クリーム、ヘアクリームなどにメークアップ化粧品、口紅、乳化物に良く配合されています。
多少の紫外線などを吸収する働きもあるそうなので、サンオイルの成分として配合されることもあります。
飽和アルコールにもかかわらず凝固点は低く、酸化されにくく、空気中でも安定することが特徴です。
無色から淡黄色のサラッとした液体で、色、臭いに優れています。
イネ科の植物ハトムギから種皮を取り除いた種子の部分を粉末にしたものをヨクイニンといいます。ヨクイニンエキスはそこから抽出したエキスです。水溶性と油溶性のものとがあります。ハトムギ茶は美肌を作る飲み物として昔から知られていましたが、その主成分がヨクイニンエキスです。
皮膚再生作用、保湿作用、消炎作用、鎮静作用があります。肌荒れを防ぎ、うるおいのある健康な肌を作る目的で配合されています。
化粧水、乳液、洗顔料、美容液、メイクアップ化粧品、シャンプー、リンス、ヘアカラー、整髪剤、染毛剤、パーマネント剤、頭髪用化粧品などに使われています。
成分に糖類、アミノ酸、ミネラル、コイキセノライドなどを含んでいます。
水溶性エキスは淡灰白色~褐色の液体、油溶性エキスは淡黄色の油液、いずれもわずかに特異なにおいがあります。アレルギーの報告があります。
ヨモギエキスはキク科の植物、ヨモギの葉から取られたエキスです。
保湿効果、収れん効果、血行促進効果、静菌、防腐効果など、多くの働きを持っています。肌荒れを防ぐ目的に適しています。
石けん、洗顔料、化粧水、乳液、基礎化粧品、シャンプー、浴用剤などに使用されています。成分に精油とタンニンを多く含んでいます。
ヨモギは古くから傷薬として使われ、また乾燥させたものが、腰痛、あせも、痔などに効果があるとして浴用剤に使われています。
アレルギーの報告があります。
ウコギ科のオタネニンジンの根から取られるエキス、または薬用のオタネニンジンエキスから取られるエキスです。オタネニンジンは別名、チョウセンニンジン、コウライニンジンといわれ強壮、健胃の薬に使われてきました。
皮膚コンディショニング剤として使われています。代謝促進作用、血行促進作用があり、肌荒れ、小じわ、にきび、脱毛、ふけ防止を目的とした化粧品に配合されています。
保湿、抗炎効果もあります。また脱毛やフケを予防する目的で、ヘアケア製品にも配合されています。
化粧水、乳液、クリーム、美容液、美白クリーム、パック、シャンプー、コンディショナー、育毛剤などに使われる化粧品成分です。
主成分にサポニン、アミノ酸、ビタミン類、配糖体が含まれます。ニンジンエキスは黄褐色の液体、ニンジンエキス末は淡黄褐色~淡褐色、または赤褐色~黒褐色の粉末です。特有のにおいがある化粧品成分です。
シソ科の多年草、オドリコソウの茎、葉、花から取られるエキスです。
収れん、消炎、肌荒れ防止作用があります。
化粧水、乳液、クリーム、美容液、シャンプー、リンス、コンディショナーなどに使われる化粧品成分です。
成分には、タンニン、フラボノイド、生体アミン(ヒスタミン、チラミン、メチラミン)が含まれています。
濃褐色、または赤褐色の液体です。特異臭がある化粧品成分です。
セリ科植物のオランダカラシ(クレソン)の根や茎、または全草から得られるエキスです。皮膚コンディショニング剤、抗脂漏性剤、保湿のために使われます。
皮膚細胞活性作用、発毛促進作用、血行促進作用があるので、アンチエイジング対策や育毛用化粧品に配合されています。
黄色~褐色の透明な液で、わずかに特異臭があります。
モクセイ科の木、オリ-ブの熟した実から抽出される油で、トリグリセリド(脂肪酸とグリセリンのエステル)です。不飽和度の高いオイルです。
油剤、保護剤として使われます。なじみがよく、肌を柔軟にし、水分を保持する効果に優れています。
成分にはオレイン酸が平均82.5%、そのほかパルミチン酸9%、リノール酸6%等も含まれています。
スクワランが少量含有されますが、不けん化物として分別回収されるため、オリーブオイルには含有されません。
主成分であるオレイン酸に泡立ちをよくする効果があるため、良質な石けん材料になります。他に乳液、クリーム、口紅、マッサージオイル、サンオイルなどにも使われます。酸化しにくいですが、空気や日光などで酸化することがあります。
淡黄色~淡黄緑色の油脂で、わずかに特異なにおいがあります。アレルギーの報告があります。
米ぬか油、胚芽油から得られます。米胚芽に含まれているオイルに溶けます。化学的にはフェルラ酸エステル。
皮膚コンディショニング剤、抗酸化性、紫外線吸収性があり、皮膚表面の血行をよくします。肌荒れ、小じわ、にきび、アンチエイジング対策などに効果があります。
乳液、クリーム、美白クリーム、基礎化粧品、口紅などに使われます。
白色~微黄色の板状結晶です。アレルギーの報告があります。
オリーブ油、ツバキ油など天然の液体油脂を原料として加水分解(けん化分解)して得られます。洗浄剤、油剤として使われます。
流動性のよい乳液、肌へのなじみをよくするための柔らかいクリーム、泡立ちをよくするための液体石けんやシャンプーの原料として使用されています。他にヘアローションやヘアトニック、頭髪用化粧品などにも使われます。
酸化変敗しやすく、酸化防止剤と的確な割合で併用する必要があります。高純度オレイン酸が開発され、酸化安定性が向上しています。
無色~淡黄色の透明な液体です。空気中で徐々に酸化して変敗臭を出します。
アレルギーの報告があります。
ヒウチダイ科の魚類(オレンジラフィー)から取られます。不飽和高級アルコールと不飽和高級脂肪酸との混合物です。
肌へのなじみがよく、柔軟性があり、軽い感触の油です。ホホバ油と構造的にも感触的にも似ています。保護剤、油剤などに使います。
乳液、クリームなど、抗乾燥肌用の化粧品に配合されています。脂肪酸組成はオレイン酸が50%以上です。
無色~微黄色の液体の油脂です。
紺青、ベルリン青ともいいます。金属酸化物鉱物由来の鉄化合物で青い着色剤として使用されます。
他の青を表す色材である藍色やグンジョウよりも、濃い色合いです。
おもにアイシャドウ、アイライナー、マスカラなどのメイクアップ化粧品に使われます。他の色材とまぜていろいろな色合いを出します(白色顔料のカルミンと混ぜてライトブルー、黒酸化鉄をまぜてブラウン、など)。
青色、紺青色、紫青色の粉末で、においはないかまたはわずかに特有なにおいがあります。金属光沢があるブロンズと、金属光沢のないノンブロンズがあります。
空気、日光、酸には強いですが、アルカリには弱く退色します。
皮膚への毒性は知られていません。
哺乳動物または魚類の軟骨から抽出・精製されたコンドロイチン酸のナトリウム塩です。酸性ムコ多糖類の一種です。タンパク質と結合し、動物の体内に広く分布しています。
保湿効果があり、なめらかな使用感に感触改良する目的で使用されています。水に溶けて高粘度の粘液質を作ります。アルコール、アセトンなどには溶けにくいです。
化粧水、乳液、クリーム、基礎化粧品、ファンデーション、口紅、歯磨きなどに使われます。
白色~淡黄白色の粉末で、わずかに特異なにおいと味があります。
ムラサキ科の植物のコンフリー(ヒレハリソウ)の葉からとれるエキスです。消炎、保湿、収れん効果効果に優れ、乾燥から肌を守り、肌荒れを予防する化粧品に配合されています。また、育毛用の化粧料にも適しています。
アライントン、コムソリジン、ロスマリン酸、パントテン酸、タンニン、ニコチン酸、ビタミン類、ミネラル類などの成分が含まれています。アライントンには抗アレルギー作用、細胞増殖作用などの薬理作用があります。
化粧水、乳液、基礎化粧品、ヘアローション、シャンプー、リンス、育毛剤などに使われます。アレルギーの報告があります。
クワ科植物のマグワ、またはその同属植物の根の皮を乾燥させたものから取られるエキスです。クワエキスともいいます。
抗酸化作用があり、美白効果があることで知られます。紫外線から肌を守り、メラニンの活動を抑制して、シミやそばかすを予防します。
また、消炎作用、保湿効果も高く、乾燥や日焼け後肌のお手入れよう化粧品に適しています。ほかにも抗酸化作用、抗アレルギー作用、発毛促進作用、フケ、カユミの防止作用など幅広い働きをもちます。
化粧水、乳液、美容液、クリーム、美白クリーム、UVケア化粧品、ファンデーション、メイクアップ化粧品、ヘアトニック、育毛剤、日焼け止めなどに使われます。
成分にフラボノイドやクマリンなどの生理活性成分を含んでいます。他の植物エキスと併用し相乗効果が得られます。
天然に広く分布する多価アルコールです。ソルビットともいいます。海藻類、柑橘類やバラ科の果物(リンゴ、桃など)に含まれます。工業的には精製ブドウ糖(グルコース)を還元して作ります。
甘みと清涼感があり、甘味料、香味剤として使われています。化粧品では保湿剤、保水剤、湿潤剤、柔軟剤として使用されます。
乾燥に対し水分を一定に保つ働きを持ち、肌の角質細胞にうるおいを与えます。ビタミンCや界面活性剤の原料としても使用されています。水に非常に溶けやすい性質です。
化粧水、乳液、クリーム、ローション、パック、基礎化粧品、ファンデーション、口紅、ヘアスプレー、シャンプー、アフターシェイブローション、などに使われます。歯磨きの潤滑剤としてグリセリンの代りに使われることもあります。
自然派化粧品にも配合されています。白色の顆粒、または結晶性の粉末です。
2つのグルコースから構成されている二糖類です。地衣類(コケ)、パン酵母やビール酵母、その他多くの動植物や微生物に含まれています。古くから食用とされていました。
乾燥などの環境から細胞を保護する働きがあります。近年、その強力な保湿、保水効果が注目されるようになりました。
化粧水、乳液、クリーム、美容液、基礎化粧品に配合されています。水によく溶けます。感触がサラッとしています。食品に使うと長持ちします。
白色の結晶や結晶性の粉末です。さっぱりした甘みです。
アレルギーの報告があります。
ビタミンB群に属するナイアシンの誘導体です。別名、ビタミンB3。水溶性ビタミンです。動植物の組織内ではほとんどニコチン酸アミドとなっています。
米ぬか、酵母、牛肝臓などに多く含まれます。最近ではβ‐シアノピリジンから合成されています。健康な肌を保つために必要な化粧成分のひとつです。
保湿、消炎効果が期待され、アンチエイジング対策、肌あれ防止、くすみ改善を目的に、化粧品に配合されます。
血行促進効果が肌のくすみを改善、皮膚を保護する「角質細胞間脂質」の合成を促進する働きが肌あれを改善します。
吸着剤、増量剤、皮膜形成剤、不透明化剤としても使われます。
乳液、クリーム、美容液などに使われる化粧品成分です。比較的新しい美容成分としてこれからの研究が期待されます。
においは無く白色の結晶または結晶性の粉末状の化粧品成分です。